クララカート2輪車は一部を除き4輪車への改造が可能です
2輪車に乗っていて、つまづくようになった、伏せてしまうことが多くなった、体重を支えるのがやっとで歩けないなど
4輪車へ改造するタイミングです
4輪車で上半身を支えて、前肢が体重を支えている力を軽減除去してあげれば歩けるようになります
もし歩けなくなったとしても、立った姿勢になること、立ったときの目線になることがストレスの解消になります
自然な姿勢を維持することで内蔵の働きを改善します
【 はじめに 】
2輪車と4輪車の設計の違い
上の写真の2輪車と4輪車は、同じワンちゃん用に同時に製作したものです
4輪車は2輪車より一回り大きい設計となります
フレーム幅に関して
2輪車で乗るときは、胴体は縦方向の楕円になります
よって胴体幅も細くなるので、それに合わせてフレーム幅も胴体幅より若干広めに設計します
4輪車になると前肢の負担を減らせるだけ胴体をベルトで持ち上げます
ベルトに乗った胴体は横方向の楕円になり、よって胴体幅は広がるので
それに合わせて設計すると2輪車よりフレーム幅は広くなります
また胴体をベルトで持ち上げて調整するのでフレームも高さが必要になります
4輪車に乗る頃には胴体の筋肉も弛緩しているので縦方向にも胴体は伸びます
フレームもそれに合わせて2輪車よりも長さが必要になります
2輪車から4輪車への改造方法
2輪車から4輪車へ改造する場合
フレーム幅は変更できないので前方だけ広げます
高さは必要に応じてフレームを交換します
長さはベルトの位置を前方に移動するなどして対応します
それでも足りない場合はフレームを継ぎ足します
著しく体格が変わってしまった場合
改造では適切なサイズの車椅子製作は困難です
再度採寸し直して、専用の4輪車を製作することをお勧めいたします
小型犬用車椅子の改造例
⇩
画像はダックスSサイズの改造例です
前輪と下部補強フレームは固定するシンプルな仕様、背が低く軽いワンちゃんにはこの仕様が可能です
高さや長さを変更する場合もあります
胴の短いワンちゃんの場合は後輪を後方に移設してホイールベースを広げることが必要になります
ダックスLサイズはコーギーサイズと同様の仕様、前輪と下部補強フレームを繋いだ簡易型固定式となります
背の高いワンちゃんの場合は中型犬の改造例と同様の仕様になります
あご乗せを付与する場合は、
前後輪をフレームで繋ぐ完全な4輪車への改造となります
(一部を除く)
中型犬用車椅子の改造例
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画像は中型犬Sサイズの改造例です
背の高いワンちゃんの場合は下回りをフレームで繋いだ完全な4輪車への改造となります
フレーム幅は前方を広げます
高さは後輪フレームを交換して高くします
長さは胸部のベルト位置を移設するかベルト巾を変更するなどして数cm伸ばします、フレームを延長する場合もあります
大型犬用車椅子の改造例
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画像は大型犬Lサイズの上から乗せるタイプへの改造例です
下から乗せるタイプ、上から乗せるタイプ どちらへの改造も可能です
ただし、後方の上部補強フレーム、後部移設ハンドルの設置はできません(一部を除く)
コーギーサイズ車椅子の改造例
車椅子が必要になるコーギーの9割以上がDM(変性性脊髄症)です
遺伝性の病気で、後肢から麻痺が始まり徐々に前方に進行していきます
車椅子もそれに合わせて段階的に改造できます
コーギーサイズ2輪車から4輪車へ改造する場合、前輪を固定した簡易型で製作いたします
完全な4輪車より強度は落ちますが、段階的な改造がし易く、コストを抑え
前後車輪軸が独立しているため簡便に改造できことで改造のための車椅子が無い期間を短縮します
DMかどうかの判断は獣医師でも困難です、他の疾患でなければDMだと疑います
CTやMRIを撮る診断方法をありますが、年齢的にも全身麻酔のリスクが高く不可能に近いです
また、DMだと確定しても治療方法がありません
DMかどうか確実に分かることは、吠える声が籠ってきます
初期段階から症状が現れるので注意して声を注意して聞いてみて下さい
⇨
2輪車
⇨
簡易型4輪車
付加装備追加
後足がふらつく
すぐにお尻を着いてしまう
そんな症状が出始めたら2輪車に乗せてあげてください
少しの力が足りないだけで歩行困難になります、その少しの力を支えてあげるのが車椅子です
早期に乗れば後足を着いて歩けます
2輪車では後足を引き摺ってしまうようになっても、足袋等で吊ることで前肢だけで歩くことができます
後足を吊っても腿を動かすことができるので筋力を維持させることができます
【 重要 】
麻痺は後から前に進行していきます
前肢に麻痺が進行する前に、腹筋背筋の筋力が低下してお腹が垂れてきます
前肢に筋力が残っていても、体重を支え切れなくなり2輪車では歩けなくなります
伏せることも多くなります
このような状態になったら、
4輪車へ改造してください
※
2輪車では腹部を持ち上げることはできません
腹部を持ち上げる=フレームを下げる
その荷重はすべて首への負担になり、余計に2輪車では歩けなくなってしまいます
4輪車では2輪車とは逆に下回りのベルトで姿勢を整え、体重を支えます
前肢が負担する荷重を取り除き、歩行する力だけを残してあげます
この段階では、まだ軽やかに歩行できます
若干フレームを高くします
前輪を付与します(簡易型)
ベルトを追加します
この段階で、あご乗せと前足用足袋の取付金具だけ付与しておくことをお勧めします
前肢、首に麻痺が進行していきます
前足を着いて歩けなくなってしまったら、後足同様に吊ってしまいます
首が下がってしまうようならあご乗せで支えてあげます
自力では会歩行できませんが、立った姿勢で、自分の目線で散歩できることがストレスを軽減させます
不快なく排泄もできると思います
寝たきり状態が長引くと背骨も変形し、床擦れができたりします
短い時間でも車椅子で姿勢を矯正してあげてください
※飼い主様によるカスタマイズあり⇧
この改造例では前肢用リングも付与しています、胸を支えます
あご乗せだけで支えるのが困難な場合や上半身が傾いてしまう場合に有効です
付与するにはフレームが前方に長くなってしまうので、上半身が健常な時期には邪魔になってしまいますので、DM進行の様子で付与することをお勧めします
多くの場合、あご乗せのみの付与で支えることができます
DMとは無関係ですが、
高齢になると腹部に水が溜まっているかのように大きく膨らむことがあります
この症例では、腹部ベルトと後肢リングの間でお腹が垂れてきてしまうので、後方いっぱいまで腹部を支えてあげる必要があります
この場合ベルトを後方に1本追加して腹当てパッドも広いものを付けます
ただし、
これができるのは♀女の子のみです
♂男の子の場合は、独立式でベルトを追加するか、
最後方ベルトのみバックル式にして捲れるようにするか、
難しいですが方法が無いわけではないので要相談でお願い致します
【 2輪車から4輪車への改造 】
すべて消費税抜きの価格になります(+消費税10%)
・4輪車価格の 50%
・簡易4輪車への改造 15,000~22,000円
( 簡易型前輪固定車 )
高さと長さの変更がある場合 2,000円~
※消耗品等の交換部品がある場合は別途費用がかかる場合がございます、お問い合わせください。
【 2台目割引 】
・同じワンちゃんの場合 10% OFF
・同家族で別のワンちゃんの場合 5% OFF